幼馴染が好きな相手が自分の後輩で3次元だった件【後編】
何故か続編希望があったので後編です。
前編を読んでない人は必ずそちらを閲覧してからこちらをお読みください。
前編↓
http://sayuki0320.hatenablog.jp/entry/2018/01/05/221356
咲雪
「いないみたいだぞ、良かったな」
幼馴染
「何が良いんだよぶっ殺すぞ」
私は困惑した。何故幼馴染は怒っているのだろうか。ただの冗談だというのに嫉妬でもしたのだろうか、可愛いなぁ//
…とか思っていた私は実に間抜けであったであろう。目の前には真面目に好きな子が私の事を好きであり、その私がそれを知った上でふざけていると思っているブチ切れ幼馴染さんがいるのである。本当に間抜けである。鈍感主人公並に第三者からすればイラつく存在である。
咲雪
「何怒ってんの???」
幼馴染
「何ってお前……恋子はお前が好きって言ってるんだぞ!!?お前はなんとも思わないのかよ!!!っていうかお前彼女いるだろうが!!!!」
咲雪
「あ、恋子に彼女いるって言うの忘れてたわ。」
初恋がこんな間抜けでポケモンオタクでロリコンな幼馴染のせいで終わろうとしている彼は、相当ヒートアップしていた。
が、私は炬燵で頭がボーッとしていたこともあり朝から元気だなこいつ…と思っていた。
その後なんだかんだで幼馴染にあれは恋子なりのおふざけであること。恋子は普段はあんな感じの子であること。面白そうだから恋子には彼女がいることは黙っておくことを説明した。
以降、面白そうって思ったことは大体面白くなくなると思ってたけれど面白くなる(?)こともあるのだと知るお話。
咲雪
「面倒だしさっさと告白しろ。俺もある程度付き添うから。」
幼馴染
「…付き添えよ?絶対だぞ?」
…いいのかそれで()
と、いうわけで
LINE→恋子→咲雪「実は俺、幼馴染と友達なんだけどお前共通の知り合いっぽいし暇なら付き合え。」
翌日恋子を咲雪家に呼び出した。
予定も覚えてない癖にスケジュール帳も見ず呼び出したのである。
翌日は彼女とのデート日であった。
翌朝
LINE
彼女
「今日は咲くんの家に昼過ぎ頃に行きますね!」
………?
「キョウハサキクンノイエニヒルゴロスギニイキマスネ?」
Oh………
まぁ、いいか!彼女と幼馴染はさておきほぼ全員知り合いだしな!(彼女と恋子は高校時、同部活)
咲雪
「おk」
そして昼に赤いきつねを食べ終わりだらだらと自室でエロゲをしていると1人目が来た。
幼馴染
「緊張して早めに来ちゃったわw」
咲雪
「ノックしてから入れ。エロゲの世界観をぶち壊すつもりか。」
そして幼馴染に彼女が来る事を説明したところ
幼馴染
「俺が告白するタイミングは!!?!?」
当然の反応である。
咲雪
「まぁ、ダブルデートっぽくていいんじゃね。俺の部屋だけど。」
バカの発想である。
等と話していると2人目がきた。
否、何故か少し不機嫌そうな2人目と3人目である。
彼女
「お邪魔します、咲くん」
咲雪
「ん、今日はおまけが2つほどついててすまんな。パーティゲームするには便利だから許してくれ。」
彼女
「………」
この時、私は恐怖した。
親に怒られたり、課題をしていないのに教師に課題内容部分で当てられたりする様な恐怖ではない。
単純な、本当に単純な恐怖である。歳下の彼女に無言でここまでの恐怖を与えられるとは今まで考えたことがなかった。私は、将来こうやっていざという時は尻に敷かれていくんだな、と悟りながらまだ暖房をつけて時間の経っていない寒い部屋でびっしょりと背中に冷や汗を流した。
…が、恐怖はここで終わらない。
恋子
「先輩、彼女いたんですね。まさか彼女ちゃんだとは思いませんでしたけど。」
咲雪
「お、おう…」
恋子の少し低い声。普段から誰にでも優しく、明るく接してくれていたあの子がこんな声を出すとは。
あまりの2つの恐怖に涙を流すかと思ったが、意外にも本当に恐怖を感じた人間は涙を流さないらしい。身体がふるふると震え、上手く立てているかも怪しく感じながら震えた声を出すのが精一杯になる程度であった。
私は、二人のたった一言を聞いただけでここまで後悔するとは思わなかった。…が、やはり馬鹿なので思ってしまったのである。
(恋に飢える)獣はいても(この場における)除け者はいない(し出させない)
幼馴染へ、助けて。一緒にたーのしー!……しよ?
震える身体でアイコンタクトを必死に送る。
幼馴染
「恋子、咲雪に送ったあのLINEなんだけど咲雪はいつもの冗談だと思ってたみたいだぞ?」
火に油を注がれた。
既にフリーザ編のベジータみたいな私に対し、幼馴染はなんとゴールデンフリーザ(要するに超ヤベー奴)をぶつけてこようとしたのだ。
恋子
「私が冗談でも誰かの事を好きだというアピールを軽々とすると思いますか?」
咲雪
「うん😊」
しばかれた。いたい。
彼女
「咲くんのモテ期は高校時代だったんですからその頃の後輩ならこうなると察してください」
無茶を言うな。
幼馴染
「…このタイミングで言うのもなんだけど、恋子ちゃんは俺のことどう思ってるの?」
本当にどのタイミングで言ってるんだよ。全員集まってからまだ10分くらいだぞ。早漏かよ。
恋子
「好きですよ?たまにスイーツとか奢ってくれますし笑」
ほぼATMじゃねえか………
幼馴染
「そ、そっか…ハハッ↑↑……はぁ」
なんか途中ミッキーみたいな声出てんじゃねえか。夢の国に逃げるなよ。
全員が落ち着いた後
つまり、
咲雪→彼女と恋子に怯えてなんか筋肉が痛い
幼馴染→クッコロ(くっ、殺せ!)さんみたいな顔で咲雪さん見てくる。可愛いなぁ…
彼女→なんでこの状況下で私の膝に座れるんですか
恋子→まったく、まったくもう!どころじゃないオーラ出してる
という状況になった後
恋子
「幼馴染さんは私が好きなんですね?」
幼馴染
「………はい」
恋子
「じゃあこれからもスイーツ奢ってください。私彼氏いますけど。」
………は?
……………なんで私しばかれt
彼女
「なんで咲くんしばいたの!!?」
いいぞよく言った彼女よ。
恋子
「………ちょっと今は言えない。」
彼女は恋子に掴みかかろうとしたが、丁度膝元にいたのでそのまま取り押さえた。
平和主義者の私かっけぇ……
その後、よくわからないが少なくとも良いとは言えない雰囲気の中人生ゲームを終え(むしろ何故行えたのか疑問である)、幼馴染がバイトの為先に帰宅した。
咲雪
「で、なんで俺しばかれたの…」
恋子
「実は彼氏いませんし、咲雪さんうちの部長…及びあなたの元カノに優しくしているのを見てから狙ってたので」
咲雪・彼女
「浮気されてたけどな(ましたけどね)」
女の子って女の子に接する男の態度を常に見てるんですね。勉強になりました。
この日の晩、恋子は第二候補の男の子に告白し無事付き合えたらしい。第二候補ってなんだよ。
幼馴染は次の日バイトを辞めた。
私は彼女と幼馴染に奢ってもらうはずだった焼肉を奢る側に回ってしまった。
以上です。クソどうでもいい話ですし、拙い文で読みづらい部分は多々あったと思いますがここまで読んで下さり本当にありがとうございました。
サムネ用↓